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潤滑油の温度が適温まで上がらず、低すぎる場合には、潤滑油温度が下がり過ぎないよう自動温度調節弁を設けたり、或いはバイパス回路を設け温度を適温に保つようバイパス弁で冷却水量を調節している。
2・94図(B)は同じ多管式の潤滑油冷却器で有るが冷却水の流れが上記のものと異なり、入口より入った冷却水は下半分を右に流れ側蓋の中でUターンして、今度は上半分を左に流れ出口より出ていく方式である。
2・95図は大型機関に用いられる立形のもので、潤滑油は上部横面より入り下部横面より出るようになっており、冷却水は下部中央から入り上部中央から出るようになっている。

 

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2・94図多管式潤滑油冷却器

 

?多板式潤滑油冷却器
2・96図は多板式潤滑油冷却器の断面構造を示す。一般にメーンギャラリの側蓋を兼ねて設けられ、殆とが清水冷却機関で採用されている。
(4)潤滑油圧力調整弁
主要運動部や摺動部の摩耗により、隙間が増加すると、隙間が増加した分だけ潤滑油が余分に逃げるため潤滑油の圧力が低下する。潤滑油の圧力低下が大きくなると十分な油膜が確保出来なくなり焼き付いてしまう。そこで潤滑油圧力調整弁を設けて、潤滑油の圧力を調整出来るようにしている。
機関の潤滑油圧力計には、ブルドン管式圧力計が多く用いられ、殆どの場合メーンギャラリ又は潤滑油冷却器付近から取り出し、圧力と給油状況が外部から判るようにしている。
小形機関では圧力計の代わりに警報ランプのみとしているものもある。又大型機関では圧力計の他警報ランプや警報ブザーなどを併用しているものが多い。
油圧調整は潤滑油温度及び機関回転数を設定して調圧すると共にアイドリング回転時に必要最低限の油圧を確保することが大事である。警報ランプやブザーの場合は、

 

 

 

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